






秋田県と山形県に挟まれた鳥海山。秋田富士・出羽富士とも呼ばれ、その裾野は日本海沿岸まで広がると言われます。
その北麓、鳥海高原にある、とりみの山房。
冬は2メートルを越す雪に覆われてしまう、それでも確かに自然が息づく、そんな山房は田村さんと八柳さんの家族であるラブラドールのバティお気に入りの場所でもあります。
山房は、業者に頼んだ基礎工事以外、ほとんどの部分を自分たちの手で作り上げたという田村さんと八柳さん。
それ故に、この山房は二人にとってとても大切な場所。
そこで藍と草木をつかい月を染めるのは八柳さん。
もともとは緑色をしている藍の葉。それらから生まれる藍色のタペストリー。
細く、儚げに夜空に浮かぶ三日月や、雲間から姿を覗かせる半月。
風に揺らぐ草間の影の遠く遥かな満月。
どれも皆、鳥海の静かな夜を思わせる月たちです。
八柳さん本人も何だかふわふわしていて、捉えどころのないような、でも落ち着いた、そんな不思議な人です。
そんな八柳さんと共に、山房で陶器を作る田村さん。
趣味は水泳とテニスというアクティブさ。
田村さんの作り出す焼締めによる作品は大胆なのに繊細。
焼締めの花器に添えられた花は本当に岩間から咲くようで。
注がれたお茶はそれ自体が美しい色で。
隙のない形象の美しさと、ざらざらとした手触りの荒々しさ。
土そのもののようで、岩肌のようで。
それらも鳥海の穏やかさ、厳しさが作り出すのでしょうか。
陶と藍染め